マタイの福音書:第19章マタイの福音書第18章第15節~第20節:他の信者を正すことについて

2015年12月14日

マタイの福音書第18章第21節~第35節:債務者を許さないたとえ話

第18章



(英語は[NLT]、日本語は私の拙訳です。)


Parable of the Unforgiving Debtor

債務者を許さないたとえ話


21 Then Peter came to him and asked, “Lord, how often should I forgive someone who sins against me? Seven times?”

21 それから、ペテロがイエスさまのところへ来てたずねました。「主よ、私に対して罪を犯す人を、どのくらいの頻度で許すべきでしょうか。七回でしょうか。」

22 “No, not seven times,” Jesus replied, “but seventy times seven!

22 イエスさまは答えました。「七回ではありません。七十の七倍です。

23 “Therefore, the Kingdom of Heaven can be compared to a king who decided to bring his accounts up to date with servants who had borrowed money from him.

23 そういうことなので、天の王国は、ある王様にたとえることができます。その王様は、自分からお金を借りたしもべたちの借用書を整理しようと決めました。

24 In the process, one of his debtors was brought in who owed him millions of dollars.

24 その過程で、債務者の中から、王様に数百万ドルも借りがある人が連れてこられました。

25 He couldn’t pay, so his master ordered that he be sold -- along with his wife, his children, and everything he owned -- to pay the debt.

25 彼は支払うことができなかったので、主人は債務の支払いに充てるため、妻子とあらゆる持ち物と一緒に、そのしもべを売り払うように命じました。

26 “But the man fell down before his master and begged him, ‘Please, be patient with me, and I will pay it all.’

26 しかしその男は主人の前にひれ伏して乞い願いました。「どうか私に猶予をください。借金は全部払います。」

27 Then his master was filled with pity for him, and he released him and forgave his debt.

27 すると主人は彼を憐れに思って、彼を自由にし、借金を免除してあげました。

28 “But when the man left the king, he went to a fellow servant who owed him a few thousand dollars. He grabbed him by the throat and demanded instant payment.

28 ところがその男は王の元を出ると、自分に数千ドルの借金がある仲間のしもべのところへ行きました。男はその人の首をつかんで、即座に支払うように要求しました。

29 “His fellow servant fell down before him and begged for a little more time. ‘Be patient with me, and I will pay it,’ he pleaded.

29 仲間のしもべは男の前にひれ伏して、少しの猶予を乞いました。「どうか私に猶予をください。借金は払います。」と彼は頼みました。

30 But his creditor wouldn’t wait. He had the man arrested and put in prison until the debt could be paid in full.

30 しかし男は待とうとしませんでした。そのしもべを捕まえて、債務が満額返済されるまで牢に入れました。

31 “When some of the other servants saw this, they were very upset. They went to the king and told him everything that had happened.

31 他のしもべの仲間たちはこれを見て、とても心配しました。彼らは王様のところへ行き、何が起こったか、すべてを話しました。

32 Then the king called in the man he had forgiven and said, ‘You evil servant! I forgave you that tremendous debt because you pleaded with me.

32 すると王様は自分が許してやった男を呼び入れて言いました。『おまえは邪悪なしもべだ。おまえが私に頼んだから、あの巨額の借金を許してやったのだ。

33 Shouldn’t you have mercy on your fellow servant, just as I had mercy on you?’

33 私がおまえにしてやったように、おまえも仲間のしもべに憐れみをかけるべきではないのか。」

34 Then the angry king sent the man to prison to be tortured until he had paid his entire debt.

34 そして怒った王様は、男を牢へ送り、借金の全額を払うまで責め苦を与えました。

35 “That’s what my heavenly Father will do to you if you refuse to forgive your brothers and sisters from your heart.”

35 あなたがもし自分の兄弟や姉妹を心から許すことを拒むなら、これが私の天の父があなた方にすることです。」




ミニミニ解説

今回の話は「マルコ」にも「ルカ」にも見つかりません。「マタイ」・「ルカ」=「マルコ」+「Q資料」+「独自の資料」の公式にあてはめると、これはマタイの独自の資料からの採用となります。

前回の話に引き続き、今回も「他の信者があなたに対して罪を犯したら」という設定なので、これはマタイの教会のルールと思われます。今回は、他の信者があなたに対して罪を犯したらそれを何回まで許すべきか、というペテロの質問の形になっています。ペテロは「7回ですか」とききますが、イエスさまは「70×7=490回だ」と答えます。まさか何回許したかを490回まで数える人はいないでしょうから、これは何度でも際限なく許しなさい、という意味でしょう。その理由が長いたとえ話として書かれています。

たとえ話の中では、王様に巨額の借金を棒引きにしてもらった召使いが、自分の方は貸し付けた借金を厳しく取り立てたために王様の怒りを買います。王様の言い分は、第33節の「私がおまえにしてやったように、おまえも仲間のしもべに憐れみをかけるべきではないのか」です。

この王様はもちろん神さまのことで、神さまの召使いが私たち人間です。私たちは例外なく、神さまを繰り返しガッカリさせてきています。これは聖書では神さまに対して「罪(sin)」を犯したことになります。それで神さまから見れば、私たちはそういう罪にまみれた汚(けが)れた存在なので、神さまのいる神聖な天国へ入ることができません。

ところが神さまは、その私たちの汚れを、イエスさまの十字架という手段を使って洗い流し、きれいさっぱりと全部を許してくださいました。神さまは、まるで私たちが何も罪を犯さなかったのごとく扱って、天国へ迎えようとしてくださっているのです。

これが神さまが棒引きにしてくれた私たちの巨額の借金のことです。どれほどの寛大な許しでしょうか。であれば神さまが私たちにしてくださったように、私たちも自分たちの仲間を許してあげるべきではないのか、私たちが地獄へ行かなければならないほどの借りを帳消しにしてもらったのなら、腹立たしいことをする仲間を許すことがどれほどのことだと言うのか、それが今回のイエスさまのメッセージです。







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