マタイの福音書:第18章マタイの福音書第17章第14節~第21節:イエスさまが悪魔に取り憑かれた少年を癒やす

2015年12月15日

マタイの福音書第17章第22節~第27節:イエスさまが再び死を予告する、寺院税の支払い

第17章



(英語は[NLT]、日本語は私の拙訳です。)


Jesus Again Predicts His Death

イエスさまが再び死を予告する


22 After they gathered again in Galilee, Jesus told them, “The Son of Man is going to be betrayed into the hands of his enemies.

22 一行がガリラヤ地方で再び集合した後で、イエスさまは弟子たちに言いました。「人の子は裏切られて敵の手に渡されるのです。

23 He will be killed, but on the third day he will be raised from the dead.” And the disciples were filled with grief.

23 そして殺されますが、三日目に死者の中からよみがえります。」 弟子たちは深い悲しみに満たされました。



Payment of the Temple Tax

寺院税の支払い


24 On their arrival in Capernaum, the collectors of the Temple tax came to Peter and asked him, “Doesn’t your teacher pay the Temple tax?”

24 一行がカペナウムに到着すると、寺院税の徴税人がペテロのところに来て言いました。「あなた方の先生は寺院税を払わないのですか。」

25 “Yes, he does,” Peter replied. Then he went into the house. But before he had a chance to speak, Jesus asked him, “What do you think, Peter? Do kings tax their own people or the people they have conquered?”

25 ペテロは答えました。「払います。」 ペテロは家に入りました。しかしペテロが話し出す機会を見つけるより先に、イエスさまがたずねました。「ペテロよ、どう思いますか。王は自分の人民に税を課すでしょうか。あるいは征服した人たちに課すでしょうか。」

26 “They tax the people they have conquered,” Peter replied. “Well, then,” Jesus said, “the citizens are free!

26 ペテロは答えました。「王は征服した人たちに税を課します。」 イエスさまは言いました。「そうか。では市民は免税です。

27 However, we don’t want to offend them, so go down to the lake and throw in a line. Open the mouth of the first fish you catch, and you will find a large silver coin. Take it and pay the tax for both of us.”

27 だが、彼らを怒らせたくありません。なので、湖に行って釣りをしなさい。最初に釣った魚の口を開けると、大きな銀の硬貨が見つかります。それを取って、私たちふたりの税金を払いなさい。」




ミニミニ解説

マタイの福音書第17章の最後です。

今回の部分は、「イエスさまの死の予告」と「寺院税」の二つの話ですが、最初の「イエスさまの死の予告」部分は同じ記述が「マルコ」と「ルカ」に見られますが、「寺院税の話」はマタイにだけに登場する話です。「マタイ」・「ルカ」=「マルコ」+「Q資料」+「独自の資料」の公式にあてはめると、「イエスさまの死の予告」は、「マルコ」からの採用ですが、「寺院税の話」はマタイ独自の資料ということになります。

まず「イエスさまの死の予告」の部分を読んでみましょう。

マルコは前回の続きにあたる、Mark 9:30-32(マルコの福音書第9章第30節~第32節)です。「30 さて、一行はそこを去って、ガリラヤを通って行った。イエスは、人に知られたくないと思われた。31 それは、イエスは弟子たちを教えて、「人の子は人々の手に引き渡され、彼らはこれを殺す。しかし、殺されて、三日の後に、人の子はよみがえる」と話しておられたからである。32 しかし、弟子たちは、このみことばが理解できなかった。また、イエスに尋ねるのを恐れていた。」([新改訳])。

ルカもやはり前回の続きで、Luke 9:43-45(ルカの福音書第9章第43節~第45節)です。「43 人々はみな、神のご威光に驚嘆した。イエスのなさったすべてのことに、人々がみな驚いていると、イエスは弟子たちにこう言われた。44 「このことばを、しっかりと耳に入れておきなさい。人の子は、いまに人々の手に渡されます。」 45 しかし、弟子たちは、このみことばが理解できなかった。このみことばの意味は、わからないように、彼らから隠されていたのである。また彼らは、このみことばについてイエスに尋ねるのを恐れた。」([新改訳])。

イエスさまによる自分の死の予告は第16章に続いてこれで二回目です。前回同様、弟子たちは驚きと悲しみに包まれますが、弟子たちはイエスさまの言葉の真相が理解できず、また怖くてイエスさまにたずねることもできません。

続く、「寺院税の話」ですが、寺院税というのはユダヤ人の成人男子が、エルサレムの寺院の維持管理のために納める税金でした。徴税人は各町にいたようです。

イエスさまの一行がカペナウムに到着すると、この町の徴税人が「税金を払わないのか」と質問してきます。これはユダヤ人ならユダヤ人としてのルールを守るのだろうな、という質問だと思います。

ペテロは「払います」とだけ言ってその場をごまかして家に入りますが、師に、お金の工面の話をする機会を見つけられないでいるうちに、イエスさまの側からきかれます。「王は自分の人民に税を課すでしょうか。あるいは征服した人たちに課すでしょうか」。英文の「王」は「kings」となっていて、定冠詞のない複数形ですから、「一般的に世の中の王たちは」の意味だと思います。王は周辺国を征服したら、その国の外国人から搾取して自国を豊かにするものだろう、と言うのです。

この質問は、寺院税にまつわる話に紐付いているので、「寺院」を管轄する王を想定しなければなりません。それは神さまのことです。イエスさまは「では市民は免税です(the citizens are free!)」と言っていますので、これはつまり自分たちはすでに、神さまの王国の市民である、と宣言していることになります。ですがイエスさまはわざわざことを荒立てることはせず、ペテロにガリラヤ湖で釣りをさせ、魚の口の中から見つかる銀貨で税金を払うように指示します。






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