使徒の働き:第24章使徒の働き第23章第12節~第22節:パウロを殺す計画

2015年08月09日

使徒の働き第23章第23節~第35節:パウロがカイザリヤへ送られる

第23章




(英語は[NLT]、日本語は私の拙訳です。)


Paul Is Sent to Caesarea

パウロがカイザリヤへ送られる


23 Then the commander called two of his officers and ordered, “Get 200 soldiers ready to leave for Caesarea at nine o’clock tonight. Also take 200 spearmen and 70 mounted troops.

23 それから指揮官は士官をふたり呼んで命じました。「今夜9時にカイザリヤに向けて出発できるように歩兵200名に準備させよ。槍兵200名と騎兵70名も連れて行け。

24 Provide horses for Paul to ride, and get him safely to Governor Felix.”

24 パウロが乗る馬を用意し、パウロを無事に総督ペリクスに送り届けよ。」

25 Then he wrote this letter to the governor:

25 それから指揮官は総督に次の手紙を書きました。

26 “From Claudius Lysias, to his Excellency, Governor Felix: Greetings!

26 「クラウデオ・ルシヤから総督ペリクス閣下へ、ごあいさつ申し上げます。

27 “This man was seized by some Jews, and they were about to kill him when I arrived with the troops. When I learned that he was a Roman citizen, I removed him to safety.

27 この者は数名のユダヤ人に捕らえられ、私が部隊と共に到着したときにはユダヤ人たちは彼を殺そうとしていました。彼がローマ市民であることがわかりましたので、私は彼を安全な場所へ移動させました。

28 Then I took him to their high council to try to learn the basis of the accusations against him.

28 それから私は彼に対する告発の根拠を知ろうと、彼をユダヤ人の最高議会へ連れて行きました。

29 I soon discovered the charge was something regarding their religious law -- certainly nothing worthy of imprisonment or death.

29 私はすぐに告発がユダヤ人の何か律法に関するものであるとわかりました。明らかに投獄や死刑にあたるものではありません。

30 But when I was informed of a plot to kill him, I immediately sent him on to you. I have told his accusers to bring their charges before you.”

30 しかし彼を殺害する陰謀を知らされましたので、私はただちに彼を閣下のもとにお送りしました。私は告発人たちに訴状を閣下の前に持って行くようにと伝えました。」

31 So that night, as ordered, the soldiers took Paul as far as Antipatris.

31 それでその夜、命令どおりに、歩兵たちがパウロをアンテパトリスまで連れて行きました。

32 They returned to the fortress the next morning, while the mounted troops took him on to Caesarea.

32 歩兵たちは翌朝に要塞に戻り、一方騎兵たちがパウロをカイザリヤに連れて行きました。

33 When they arrived in Caesarea, they presented Paul and the letter to Governor Felix.

33 騎兵たちはカイザリヤに着くと、ペリクス総督にパウロと手紙を渡しました。

34 He read it and then asked Paul what province he was from. “Cilicia,” Paul answered.

34 総督は手紙を読み、パウロにどの州の出身かをたずねました。「キリキヤです。」とパウロは答えました。

35 “I will hear your case myself when your accusers arrive,” the governor told him. Then the governor ordered him kept in the prison at Herod’s headquarters.

35 「あなたの告発者たちが来たら、私が自分で言い分を聞こう。」と総督はパウロに話しました。それから総督はパウロをヘロデの司令部にある牢に入れておくように命じました。




ミニミニ解説

「使徒の働き」の第23章です。

第三回目の伝道旅行を終えたパウロはエルサレムに戻り、エルサレムの教会でヤコブと長老たちに旅の報告をしました。パウロはそこでヤコブたちから、パウロが律法に背くように人々に教える背信者であるとの噂が流れていると聞かされます。パウロはヤコブたちの提案に従い、ナジル人の誓願を立てていた他の四人と共に、寺院で清めといけにえを捧げる儀式に参加して、自分がユダヤの律法を遵守することをアピールしようと試みますが、寺院でパウロを目撃したアジヤ州から来たユダヤ人が暴動を扇動し、これがエルサレム中を巻き込む騒ぎへと発展しました。パウロは危うく殺されかける寸前に、報告を聞いて駆けつけたローマ帝国軍の指揮官に命を救われました。

指揮官は祭司長たちに最高議会を開くように要請し、パウロはユダヤの最高議会であるサンヘドリンの前に立ちました。パウロは議会にファリサイ派とサドカイ派が含まれていることに着目し、「私は死者の復活という望みのことで、さばきを受けている」と発言して両派を衝突させ、議会を混乱に陥れてその場を脱出します。結果、議会はパウロに有罪を宣告することが出来ませんでした。

すると何としてもパウロを殺したいとするすユダヤ人四十人以上が共謀し、パウロ殺害の計画を立てますが、計画はパウロの甥経由でローマ帝国軍の指揮官クラウデオ・ルシヤへと伝えられました。

今回はその続きで指揮官のクラウデオ・ルシヤが、速やかにパウロをカイザリヤに移送します。カイザリヤには総督のペリクスがいるのです。総督はローマ帝国の属州としてのユダヤ全体の行政責任者として任命を受けた人のことです。イエスさまが伝道活動を行ったときにはピラトが総督でした。



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