コリント人への手紙第2:手紙その3コリント人への手紙第2【手紙その2】第12章第1節~第21節:パウロの幻と肉体のとげ、パウロのコリントの信者たちへの気遣い

2015年06月13日

コリント人への手紙第2【手紙その2】第13章第1節~第14節:パウロの最後の忠告、パウロの最後のあいさつ

コリント人への手紙第2 手紙その2  




(英語は[NLT]、日本語は私の拙訳です。)



Paul’s Final Advice

パウロの最後の忠告


1 This is the third time I am coming to visit you (and as the Scriptures say, “The facts of every case must be established by the testimony of two or three witnesses”).

1 私があなた方を訪ねて行くのは三度目です。(そして聖書は言います。「すべての申し立ての事実は、二人あるいは三人の証言によって確立する。」)

2 I have already warned those who had been sinning when I was there on my second visit. Now I again warn them and all others, just as I did before, that next time I will not spare them.

2 私が二度目の訪問でそちらにいたときに、罪を犯してきた人たちにはすでに警告してあります。いま私はもう一度、その人たちと他のすべての人たちに、前にしたのと同じように警告します。次はその人たちを容赦しません。

3 I will give you all the proof you want that Christ speaks through me. Christ is not weak when he deals with you; he is powerful among you.

3 キリストが私を通して語っているのだと言うことについて、私はあなた方に、あなた方が求めるすべての証拠を示します。あなた方に対するとき、キリストは弱くありません。キリストはあなた方の間にあって強い方です。

4 Although he was crucified in weakness, he now lives by the power of God. We, too, are weak, just as Christ was, but when we deal with you we will be alive with him and will have God’s power.

4 キリストは弱さの中で十字架に掛けられましたが、いまキリストは神さまの力によって生きています。私たちもキリストがかつてそうであったように弱いですが、あなた方に対するときには私たちはキリストによって活気づき、神さまの力を持ちます。

5 Examine yourselves to see if your faith is genuine. Test yourselves. Surely you know that Jesus Christ is among you; if not, you have failed the test of genuine faith.

5 自分たちの信仰が本物かどうか、自分自身を調べなさい。自分自身を試しなさい。イエス・キリストがあなた方の間にいることをあなた方は確かに知っています。もしそうでないのなら、あなた方は真実の信仰の試験に失敗したのです。

6 As you test yourselves, I hope you will recognize that we have not failed the test of apostolic authority.

6 あなた方が自分自身を試すときに、私は、私たちが使徒の権威の試験に失敗していないことをあなた方が知ることを望みます。

7 We pray to God that you will not do what is wrong by refusing our correction. I hope we won’t need to demonstrate our authority when we arrive. Do the right thing before we come -- even if that makes it look like we have failed to demonstrate our authority.

7 私たちはあなた方が私たちの懲らしめを拒否して間違ったことをしないように神さまに祈ります。私たちが行くときに私たちが私たちの権威を証明する必要がないように望みます。私たちが行く前に正しいことをしなさい。そうすることが私たちが権威を証明するのを失敗したように見せることになってもです。

8 For we cannot oppose the truth, but must always stand for the truth.

8 なぜなら私たちは真理には逆らえません。私たちは常に真理のために立ち上がらなければなりません。

9 We are glad to seem weak if it helps show that you are actually strong. We pray that you will become mature.

9 あなた方が強いと見せるのに役立つなら、私たちは喜んで弱く見せます。私たちはあなた方が成熟するように祈ります。

10 I am writing this to you before I come, hoping that I won’t need to deal severely with you when I do come. For I want to use the authority the Lord has given me to strengthen you, not to tear you down.

10 私はこれを私が行く前に、私が行くときに私があなた方に厳しく対処する必要がなければよいと願って書いています。それは主が私に与えてくれた権威は、あなた方を強めるために使いたいのであって、あなた方を壊すためにではないからです。



Paul’s Final Greetings

パウロの最後のあいさつ


11 Dear brothers and sisters, I close my letter with these last words: Be joyful. Grow to maturity. Encourage each other. Live in harmony and peace. Then the God of love and peace will be with you.

11 親愛なる兄弟たち、姉妹たち、手紙の最後を次の言葉で終えます。喜びなさい。成熟へと育ちなさい。互いに励まし合いなさい。調和と平安の中に生きなさい。そうすれば愛と平和の神さまがあなた方と共にいてくれます。

12 Greet each other with a sacred kiss.

12 神聖なる口づけで互いにあいさつなさい。

13 All of God’s people here send you their greetings.

13 ここにいるすべての神さまの人たちがあなた方にあいさつしています。

14 May the grace of the Lord Jesus Christ, the love of God, and the fellowship of the Holy Spirit be with you all.

14 主イエス・キリストの恵み、神さ、あの愛、聖霊の交わりが、あなた方すべてと共にありますように。




ミニミニ解説

「2 Corinthians(コリント人への手紙第2) 」の第13章です。

「2 Corinthians(コリント人への手紙第2) 」は、パウロの少なくとも四つの手紙が一つに編纂されているという前提に基づき、章の順ではなく、全体を分割して四つの手紙が書かれた順に読んでいきます。

パウロは二回目の伝道旅行で一年半に渡ってコリントに滞在し、ユダヤ人と異邦人に福音を伝えました。パウロがコリントを去った後、コリントの教会では様々な問題が発生しました。三回目の伝道旅行の途上でパウロがエペソに滞在しているときに、コリントの教会はステパナ、ポルトナト、アカイコの三名を代表として送り、パウロに指導を仰ぎました。「1 Corinthians(コリント人への手紙第1) 」はパウロがコリントの教会へ宛てた指導の手紙でした。

パウロは「1 Corinthians(コリント人への手紙第1) 」を送るに先駆けて、テモテをコリントに派遣しています。やがてエペソに戻って来たテモテは、パウロにコリントの緊急事態を伝えます。それはコリントにパウロが説くのとは異なる福音を説く人たちが現れ、コリントの信者たちを惑わし、さらにその人たちはパウロの使徒としての資格に疑問を投げかけていると言うのです。

最初に書いた四つの手紙の概略は以下です。

  • 手紙その1:テモテの緊急事態報告を受けて。第2章第14節~第7章第4節
  • 手紙その2:コリント訪問が失敗に終わって。第10章~第13章
  • 手紙その3:テトスの事態好転の報告を受けて。第1章第1節~第2章第13節、第7章第5節~第16節
  • 手紙その4:エルサレムの教会への献金について。第8章~第9章(ここは章ごとに別々の手紙である可能性が高い)

いまは第二の手紙部分を読んでいます。

最終的にパウロはコリントを訪問し、おそらく西暦55年末~56年春の越冬の期間に三ヶ月間滞在して、この間にコリントで「Romans(ローマ人への手紙)」を書くのですが、今回から読む第二の手紙の部分を読むと、中に「三度目の訪問」と言う言葉が何度か出て来るので、二回目の伝道旅行時の一年半の滞在と、最後の三ヶ月の越冬滞在の間に、「二度目の訪問」がなければ筋が通らないことになります。しかしパウロの二度目の訪問の記録は、「Acts(使徒の働き)」には登場しないのです。記録者のルカには、何かこの訪問を記録したくない特別な理由が何かあったのかも知れません。

「2 Corinthians(コリント人への手紙第2) 」に編纂された第二の手紙は、恐らくパウロの二度目の訪問の直後に書かれた手紙で、その二度目の訪問で、パウロと敵との対決はパウロ側の失敗に終わっており、そのためか手紙はかなり感情的な内容になっています。

第1節、前章に引き続き、パウロはここでも「私があなた方を訪ねて行くのは三度目です」と書いています。つまり二回目の伝道旅行時の最初の一年半の滞在と、最後の三ヶ月の越冬滞在の間に「二度目の訪問」がなければ筋が通りません。

第1節でパウロが引用している証人の話は、旧約聖書のDeuteronomy 19:15(申命記第19章第15節)に書かれています。「どんな咎でも、どんな罪でも、すべて人が犯した罪は、ひとりの証人によっては立証されない。ふたりの証人の証言、または三人の証人の証言によって、そのことは立証されなければならない。」([新改訳])。

パウロがイエスさまから遣わされた使徒であるかどうかの真性、それを立証するのも二人あるいは三人の証人の証言になります。パウロが自分で言うからそれが正解と言うのではなく、パウロはコリントの信者にそれを証言して欲しいのです。

第2節、パウロは次に行くときには罪を犯してきた人たちを容赦しないと警告の言葉を言います。

第3節を読むと、パウロの伝える言葉は、イエスさまがパウロを通して語っているのだと言うことについて、コリントの教会が証拠を求めていることがわかります。そしてパウロは次の訪問でそれをすべて示すと言います。

第3節~第4節、イエスさまは神さまでありながら、自分を弱さの中に置いて十字架に掛かりました。そうやって神さまの計画を成就したイエスさまを神さまは褒め称え、イエスさまは死者の中から復活して天に上がり、神さまの右の座に着いています。

復活して天に座すイエスさまはもはや弱くありません。私たちが全幅の信頼を寄せることができる最強の神さまです。パウロがクリスチャンとしてたどるべきとする道、パウロが自分の身体を張って他の信者たちに実践して見せている道は、イエスさまの通った道そのものなのです。つまり自分が弱くあること、世の中から見れば馬鹿げた伝道という方法を用いて、いくつもの苦難をくぐりながら町から町へと旅をして福音を伝えることが、自分がイエスさまの使徒であることの証明なのです。そのように弱さの中にあるパウロですが、パウロの語る伝道の言葉は、天に座すイエスさまの語る言葉なのですから、そこには神さまの力が宿り、邪悪な偽使徒の教えなど容易に貫き通します。

第7節、パウロは「私たちが行くときに私たちが私たちの権威を証明する必要がないように望みます。私たちが行く前に正しいことをしなさい」と言い、「そうすることが私たちが権威を証明するのを失敗したように見せることになってもです」と言います。敵に扇動された信者たちがパウロの書簡によって信仰の真実に気づき、高慢な振る舞いをやめて、自分たちをあえて弱さの中に置く選択をしたとしたら、パウロも、パウロを支持する信者たちも、世間の人たちの目には敗者に映るかも知れません。

第8節~第9節、パウロは「私たちは常に真理のために立ち上がらなければなりません」と信者たちを鼓舞した後で、「あなた方が強いと見せるのに役立つなら、私たちは喜んで弱く見せます」と言い、イエスさまのための真理を貫くためであれば、三度目の訪問で再び自分を弱く見せることも厭わないとします。

第9節~第10節、パウロはコリントの信者が成熟するように祈り、イエスさまがパウロに与えた使徒としての権威は、信者たちを強めるために使うものであって、決して壊すためではないと言います。パウロは断固として三度目の訪問に踏み切るつもりではありますが、それはコリントの地で敵と対決したいからではなく、あくまで信者の成長を助けるためのものなので、可能であれば不要な衝突は避けたいのです。

第11節~第14節は普通の手紙の結びのあいさつなので、四つの手紙のどの結びなのかはわかりません。






english1982 at 18:00│コリント人への手紙第2 
コリント人への手紙第2:手紙その3コリント人への手紙第2【手紙その2】第12章第1節~第21節:パウロの幻と肉体のとげ、パウロのコリントの信者たちへの気遣い