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2015年06月14日

コリント人への手紙第2:はじめに

コリント人への手紙第2


「Acts(使徒の働き)」はイエスさまが十字架死から復活後に天に戻られた後で、使徒たちがどのように福音を広めていったかを書いた本なのですが、その後半は特にパウロの活動を詳しく取り扱っていました。

「Acts(使徒の働き)」の中でパウロは伝道の旅を三回行った後、最後にローマへ護送されています。新約聖書にはパウロがこれらの伝道の旅の途中で自分が開いた、あるい自分が関与した教会の信者たちに宛てて送った手紙がいくつか収められています。「2 Corinthians(コリント人への手紙第2) 」もそのひとつです。コリント人(びと)への手紙は第1と第2がありますが、その二つ目です。

手紙は「1 Corinthians(コリント人への手紙第1) 」同様、パウロから「コリントの教会」へ宛てられています。パウロは三回の伝道旅行の後、エルサレムで逮捕されて最終的にローマへ送られるのですが、「1 Corinthians(コリント人への手紙第1) 」と「2 Corinthians(コリント人への手紙第2)」が書かれたあたりで、次のような出来事があったようです。

  • 第三回目の伝道旅行でパウロがエペソに滞在する。
  • パウロがエペソに滞在していると聞きつけたコリントの教会が、ステパナ、ポルトナト、アカイコの三名をエペソへ送り、パウロに指導を仰ぐ。
  • パウロがコリントへ、テモテを派遣する。
ここまでは「1 Corinthians(コリント人への手紙第1) 」に書かれている内容です。

  • パウロがエペソで「1 Corinthians(コリント人への手紙第1) 」を書く。
  • パウロがエペソで投獄される。獄中で「Philippians(ピリピ人への手紙)」と「Philemon(ピレモンへの手紙)」を書く。(注:パウロがエペソで投獄されたという記録は「Acts(使徒の働き)」にはどこにも登場しませんが、複数の手紙を読み合わせると投獄があったと考えるのが自然です。)
  • 出獄後、テモテがエペソに戻って来てコリントの緊急事態を伝える。緊急事態と言うのは、パウロが説くのとは異なる福音を説く人たちがコリントを訪れ、その人たちがパウロの使徒としての資格に疑問を投げかけているということのようです。
  • パウロがコリントの教会へ手紙を書く。【手紙その1】
  • パウロがコリントを訪問する。が、異なる福音を説く人たちとの対決は失敗に終わる。(注:パウロがここでコリントを訪問したという記録は「Acts(使徒の働き)」にはどこにもありませんが、手紙の前後をつなぎ合わせると、ここで一度コリントを訪問したと考えるのが自然です。)
  • パウロがコリントの教会へ手紙を書く。【手紙その2】
  • パウロがコリントへ、テトスを派遣する。
  • パウロがエペソを出てトロアス(小アジア西端)へ、さらにマケドニヤ(ギリシヤ北部)へ移動する(つまりギリシヤ南部のコリントへ近づく)。
  • テトスが戻って来てマケドニヤにいるパウロに合流し、事態の好転を伝える。
  • パウロがコリントの教会へ手紙を書く。【手紙その3】
  • パウロがコリントへ、再度テトスを派遣する。
  • パウロがコリントの教会へ手紙を書く。【手紙その4】
  • パウロがコリントに入り、3ヶ月滞在する(おそらく西暦55年末~56年春の越冬)。

以上のような出来事があったようなのですが、「2 Corinthians(コリント人への手紙第2)」はどうやら、上に登場する【手紙その1】【手紙その4】をひとつに編纂したものなのです。ややこしいのはその編纂作業が時系列に行われていないことです。つまり四つの手紙を組み合わせた編纂結果としての「2 Corinthians(コリント人への手紙第2)」は、書かれた順番になっておらず、このため第1章から順番に読むと、ところどころ文脈がつながらず、不自然に感じられます。

そこでここでは「わかりやすさ」を優先して、「2 Corinthians(コリント人への手紙第2)」を分解し、章順にこだわらず、時系列(書かれた順)で読んでみることにします。具体的には次の順番になります。

  • 手紙その1:テモテの緊急事態報告を受けて。第2章第14節~第7章第4節
  • 手紙その2:コリント訪問が失敗に終わって。第10章~第13章
  • 手紙その3:テトスの事態好転の報告を受けて。第1章第1節~第2章第13節、第7章第5節~第16節
  • 手紙その4:エルサレムの教会への献金について。第8章~第9章(ここは章ごとに別々の手紙である可能性が高い)




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