コリント人への手紙第1:第8章コリント人への手紙第1第7章第17節~第24節:結婚についての教え(続き)

2015年06月24日

コリント人への手紙第1第7章第25節~第40節:結婚についての教え(続き)

コリント人への手紙第1 第7章



(英語は[NLT]、日本語は私の拙訳です。)


25 Now regarding your question about the young women who are not yet married. I do not have a command from the Lord for them. But the Lord in his mercy has given me wisdom that can be trusted, and I will share it with you.

25 さて、まだ結婚してない若い女性に関する質問についてです。そういう女性たちに対して、私は主の命令を持っていません。ですが主はその慈悲により、私に信頼に足る知恵を授けてくださいました。あなた方にそれを述べましょう。

26 Because of the present crisis, I think it is best to remain as you are.

26 現在の危機的状況により、私はそのままの状態にとどまるのが最善と思います。

27 If you have a wife, do not seek to end the marriage. If you do not have a wife, do not seek to get married.

27 もしあなたに妻がいるのなら、結婚を終えることを求めてはいけません。もしあなたに妻がいないのなら、結婚をしたいと求めてははいけません。

28 But if you do get married, it is not a sin. And if a young woman gets married, it is not a sin. However, those who get married at this time will have troubles, and I am trying to spare you those problems.

28 しかしもしあなたが結婚しても、それは罪ではありません。そしてもし若い女性が結婚しても、それは罪ではありません。それでもこの時代に結婚する者は苦難に遭うでしょう。私はあなた方をそういう苦難に遭わせないようにと思っているのです。

29 But let me say this, dear brothers and sisters: The time that remains is very short. So from now on, those with wives should not focus only on their marriage.

29 兄弟たち、姉妹たち、それでもこれを言わせてください。残された時間はとても短いのです。だから今からは、妻のある者たちは結婚だけに集中すべきではありません。

30 Those who weep or who rejoice or who buy things should not be absorbed by their weeping or their joy or their possessions.

30 泣く者、喜ぶ者、物を買う者は、泣くこと、喜び、所有に夢中にならないようにすべきです。

31 Those who use the things of the world should not become attached to them. For this world as we know it will soon pass away.

31 この世の物を用いる者は、この世の物に愛情を感じないようにすべきです。それはこの世は、私たちが知っているように、すぐに過ぎ去るからです。

32 I want you to be free from the concerns of this life. An unmarried man can spend his time doing the Lord’s work and thinking how to please him.

32 私はあなた方が生活の心配事から自由であって欲しいと望んでいます。結婚していない男性は主の仕事をしたり、どうやって主を喜ばそうかと考えて時間を使うことができます。

33 But a married man has to think about his earthly responsibilities and how to please his wife.

33 しかし結婚した男性はこの世の責任についてや、どうやって妻を喜ばそうかと考えなければなりません。

34 His interests are divided. In the same way, a woman who is no longer married or has never been married can be devoted to the Lord and holy in body and in spirit. But a married woman has to think about her earthly responsibilities and how to please her husband.

34 この男性の関心が二分されるのです。同様にもはや結婚していない女性や、一度も結婚したことのない女性は主に一身を捧げることができ、身体も霊も神聖でいられるのです。しかし結婚した女性はこの世の責任についてや、どうやって夫を喜ばそうかと考えなければなりません。

35 I am saying this for your benefit, not to place restrictions on you. I want you to do whatever will help you serve the Lord best, with as few distractions as possible.

35 私はこれをあなた方の利益のために言っているのです。あなた方に制約を課すためではありません。できるだけ気を散らすことを少なくして、私はあなた方が主に最善を尽くすのに助けになることなら何でもやって欲しいのです。

36 But if a man thinks that he’s treating his fiancee improperly and will inevitably give in to his passion, let him marry her as he wishes. It is not a sin.

36 しかしある人が、自分が婚約中の女性を不適切に扱っていると思い、最終的には情欲に屈することになるのなら、望むとおりにその女性と結婚させなさい。それは罪ではありません。

37 But if he has decided firmly not to marry and there is no urgency and he can control his passion, he does well not to marry.

37 しかしその人が結婚しないと固く決心し、火急の問題もなく、自分の情欲も制御できるのなら、その人は結婚しなくてもうまく行きます。

38 So the person who marries his fiancee does well, and the person who doesn’t marry does even better.

38 つまり自分の婚約者と結婚する人はうまく行き、結婚しない人はもっとうまく行くのです。

39 A wife is bound to her husband as long as he lives. If her husband dies, she is free to marry anyone she wishes, but only if he loves the Lord.

39 妻は夫が生きている限り、夫に拘束されます。もし夫が死んだら、自分の願う人と結婚するのは自由です。ただその人が主を愛する場合だけです。

40 But in my opinion it would be better for her to stay single, and I think I am giving you counsel from God’s Spirit when I say this.

40 しかし私の意見では、その女性は独身でいる方が良いのです。このことを言うとき、私は神さまの霊からの助言をしていると思います。




ミニミニ解説

「1 Corinthians(コリント人への手紙第1) 」の第7章です。

パウロは二回目の伝道旅行で一年半に渡ってコリントに滞在し、ユダヤ人と異邦人に福音を伝えました。パウロがコリントを去った後、コリントの教会では様々な問題が発生しました。 三回目の伝道旅行の途上でパウロがエペソに滞在していると聞きつけたコリントの教会は、ステパナ、ポルトナト、アカイコの三名を代表として送り、パウロに指導を仰ぐことにしました。これはパウロがコリントの教会へ宛てた指導の手紙です。

第7章はコリントの教会が手紙に書いてたずねてきたことについてパウロが解答しています。

第25節~第40節は、再び結婚についてです。パウロは男女が結婚すべきか、しないべきかについて話します。

この部分の助言は、第26節にある「現在の危機的状況」を考慮した助言となっています。 初期の教会ではイエスさまが再来することによって「終わりの日」が始まると言う、いわゆる終末論の思想が支配的だったようで、そのときには世の中は大変な混乱に陥ります。 Matthew 24:25-42(マタイの福音書第24章第25節~第42節)では、そのときの様子をイエスさまが次のように話しています。

「25 さあ、わたしは、あなたがたに前もって話しました。26 だから、たとい、『そら、荒野にいらっしゃる』と言っても、飛び出して行ってはいけません。『そら、へやにいらっしゃる』と聞いても、信じてはいけません。27 人の子の来るのは、いなずまが東から出て、西にひらめくように、ちょうどそのように来るのです。28 死体のある所には、はげたかが集まります。29 だが、これらの日の苦難に続いてすぐに、太陽は暗くなり、月は光を放たず、星は天から落ち、天の万象は揺り動かされます。30 そのとき、人の子のしるしが天に現われます。すると、地上のあらゆる種族は、悲しみながら、人の子が大能と輝かしい栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見るのです。31 人の子は大きなラッパの響きとともに、御使いたちを遣わします。すると御使いたちは、天の果てから果てまで、四方からその選びの民を集めます。32 いちじくの木から、たとえを学びなさい。枝が柔らかになって、葉が出て来ると、夏の近いことがわかります。33 そのように、これらのことのすべてを見たら、あなたがたは、人の子が戸口まで近づいていると知りなさい。34 まことに、あなたがたに告げます。これらのことが全部起こってしまうまでは、この時代は過ぎ去りません。35 この天地は滅び去ります。しかし、わたしのことばは決して滅びることがありません。36 ただし、その日、その時がいつであるかは、だれも知りません。天の御使いたちも子も知りません。ただ父だけが知っておられます。37 人の子が来るのは、ちょうど、ノアの日のようだからです。38 洪水前の日々は、ノアが箱舟に入るその日まで、人々は、飲んだり、食べたり、めとったり、とついだりしていました。39 そして、洪水が来てすべての物をさらってしまうまで、彼らはわからなかったのです。人の子が来るのも、そのとおりです。40 そのとき、畑にふたりいると、ひとりは取られ、ひとりは残されます。41 ふたりの女が臼をひいていると、ひとりは取られ、ひとりは残されます。42 だから、目をさましていなさい。あなたがたは、自分の主がいつ来られるか、知らないからです。」([新改訳])。

このように、地上が大混乱に陥いる危機的な状況がいつ来るかわからない、明日にも来るかも知れない、そういう時代であるのだから、パウロは男女に結婚をするよりも独身でいることを勧めています。 しかし結婚をすること自体は罪ではないと書かれているので、結婚そのものを禁止しているのではなく、独身でいる方が好ましいとしています。

第35節にあるように、パウロはこの助言で教会のメンバーに制約を課しているのではなく、艱難の時代を目の前にして、できるだけ気を散らすことを少なくしておき、メンバーが主のために最善を尽くせる状態でいることを勧めているのです。






english1982 at 20:00│コリント人への手紙第1 
コリント人への手紙第1:第8章コリント人への手紙第1第7章第17節~第24節:結婚についての教え(続き)