2015年08月06日

使徒の働き第26章第1節~第32節:パウロがアグリッパに話す(続き)

第26章




(英語は[NLT]、日本語は私の拙訳です。)


1 Then Agrippa said to Paul, “You may speak in your defense.” So Paul, gesturing with his hand, started his defense:

1 それからアグリッパがパウロに言いました。「あなたは自分の主張を言ってよろしい。」それでパウロは手で身振りしながら弁明を始めました。

2 “I am fortunate, King Agrippa, that you are the one hearing my defense today against all these accusations made by the Jewish leaders,

2 「アグリッパ王、ユダヤ人の指導者たちによってなされた、これらすべての訴えに対する私の主張を、今日聞いているのがあなたであることを私は幸せに思います。

3 for I know you are an expert on all Jewish customs and controversies. Now please listen to me patiently!

3 それはあなたがユダヤ人のあらゆる慣習や問題の専門家であると知っているからです。どうか私の話を忍耐強くお聞きください。

4 “As the Jewish leaders are well aware, I was given a thorough Jewish training from my earliest childhood among my own people and in Jerusalem.

4 ユダヤ人の指導者たちがよく知っているように、私はほんの小さいときから、私の国民の間で、そしてエルサレムで、徹底的なユダヤの訓練を受けました。

5 If they would admit it, they know that I have been a member of the Pharisees, the strictest sect of our religion.

5 ユダヤ人指導者たちは認めるでしょうが、彼らは私が私たちの宗教の最も厳格な派であるファリサイ派のメンバーであったことを知っています。

6 Now I am on trial because of my hope in the fulfillment of God’s promise made to our ancestors.

6 私は今、神さまが私たちの父祖たちにした約束の成就に希望を抱いていることで裁判を受けているのです。

7 In fact, that is why the twelve tribes of Israel zealously worship God night and day, and they share the same hope I have. Yet, Your Majesty, they accuse me for having this hope!

7 実際のところイスラエルの十二部族が夜も昼も熱心に神さまを崇拝するのはそれが理由ですし、彼らも私と同じ希望を分かち合っています。しかし王よ、ユダヤ人指導者たちはこの希望を抱いていることで私を訴えるのです。

8 Why does it seem incredible to any of you that God can raise the dead?

8 神さまが死者をよみがえらせることができるということを、あなた方の誰でも、なぜ信じられないと思うのでしょうか。

9 “I used to believe that I ought to do everything I could to oppose the very name of Jesus the Nazarene.

9 以前は私も、ナザレ人イエスのその名前に反対するために、自分の出来ることはどんなことでもやるべきと考えていました。

10 Indeed, I did just that in Jerusalem. Authorized by the leading priests, I caused many believers there to be sent to prison. And I cast my vote against them when they were condemned to death.

10 それどころか私はそれをエルサレムで実行しました。祭司長たちから権限を得て、私はエルサレムの多くの信者を牢へ送りました。そして彼らが死刑判決を受けたときには、私は彼らに不利な票を投じました。

11 Many times I had them punished in the synagogues to get them to curse Jesus. I was so violently opposed to them that I even chased them down in foreign cities.

11 私は何度も会堂で彼らを罰し、イエスを呪う言葉を言わせようとしました。私は彼らに本当に激しく反対するあまりに外国の町にまで彼らを追っていきました。

12 “One day I was on such a mission to Damascus, armed with the authority and commission of the leading priests.

12 ある日私はそのような任務でダマスコへ向かっていました。祭司長たちからの権限と任務を帯びていたのです。

13 About noon, Your Majesty, as I was on the road, a light from heaven brighter than the sun shone down on me and my companions.

13 正午ごろです、王よ、その途上で、太陽よりも明るい天からの光が私と同行者たちに降り注いだのです。

14 We all fell down, and I heard a voice saying to me in Aramaic, ‘Saul, Saul, why are you persecuting me? It is useless for you to fight against my will.’

14 私たちはみな地に倒れました。そして私はアラム語で私に言う声を聞きました。『サウロ、サウロ、なぜ私を迫害するのか。私の意志に逆らって戦うのはあなたには無益なことだ。』

15 “‘Who are you, lord?’ I asked. “And the Lord replied, ‘I am Jesus, the one you are persecuting.

15 私はたずねました。『あなたはどなたですか、主よ。』 すると主が答えました。『私はあなたが迫害しているイエスだ。

16 Now get to your feet! For I have appeared to you to appoint you as my servant and witness. Tell people that you have seen me, and tell them what I will show you in the future.

16 さぁ、立ちなさい。なぜなら私があなたに現われたのは、あなたを私のしもべとして、そして証人として任命するためです。人々に私を見たと告げなさい。そして私がこれからあなたに見せることを人々に話しなさい。

17 And I will rescue you from both your own people and the Gentiles. Yes, I am sending you to the Gentiles

17 私はあなたを、あなたの国民と異邦人の中から救い出します。そうです。私はあなたを異邦人に遣わします。

18 to open their eyes, so they may turn from darkness to light and from the power of Satan to God. Then they will receive forgiveness for their sins and be given a place among God’s people, who are set apart by faith in me.’

18 それは彼らの目を開き、彼らが暗闇から光へ、サタンの支配から神さまへと立ち返るようにです。そうすれば彼らは自分たちの罪に対する許しを受け、私への信仰によって別に分けられた神さまの人々の間に場所を与えられます。』

19 “And so, King Agrippa, I obeyed that vision from heaven.

19 それでアグリッパ王、私はこの天からの啓示に従ったのです。

20 I preached first to those in Damascus, then in Jerusalem and throughout all Judea, and also to the Gentiles, that all must repent of their sins and turn to God -- and prove they have changed by the good things they do.

20 私は最初にダマスコにいる人々に伝道し、それからエルサレムとユダヤ全土に、そして異邦人にも伝道しました。すべての人が罪を悔いて神さまに向き直らなければならないと。そして善い行いをすることで自分が変わったことを示しなさいと。

21 Some Jews arrested me in the Temple for preaching this, and they tried to kill me.

21 このことを説いていることで寺院で私を逮捕したユダヤ人がいました。彼らは私を殺そうとしたのです。

22 But God has protected me right up to this present time so I can testify to everyone, from the least to the greatest. I teach nothing except what the prophets and Moses said would happen -- 

22 しかし神さまはこの日に至るまで私を守り、小さい者から大きな者まで、私がすべての人に証言できるようにしてくださいました。私は預言者たちやモーゼが後に起こると言ったこと以外は何も話しません。

23 that the Messiah would suffer and be the first to rise from the dead, and in this way announce God’s light to Jews and Gentiles alike.”

23 それは救世主が苦しみを受け、死者の中からよみがえる最初の者となり、これによってユダヤ人と異邦人に等しく注がれる神さまの光の到来を告げる、ということです。」

24 Suddenly, Festus shouted, “Paul, you are insane. Too much study has made you crazy!”

24 突然フェストが叫びました。「パウロ、あなたは狂っている。研究のやり過ぎで気が狂ったのだ。」

25 But Paul replied, “I am not insane, Most Excellent Festus. What I am saying is the sober truth.

25 しかしパウロは答えました。「私は狂っていません、フェスト閣下。私が言っているのはまじめな真実です。

26 And King Agrippa knows about these things. I speak boldly, for I am sure these events are all familiar to him, for they were not done in a corner!

26 アグリッパ王はこれらのことを知っています。私が大胆に言うのは、これらのことすべてが王には聞き慣れたことであると確信しているからです。なぜならこれらのことは秘密裏に行われたわけではありませんから。

27 King Agrippa, do you believe the prophets? I know you do -- ”

27 アグリッパ王、あなたは預言者を信じますか。私はあなたが信じていると知っています。」

28 Agrippa interrupted him. “Do you think you can persuade me to become a Christian so quickly?”

28 アグリッパはパウロをさえぎりました。「あなたはそんなに早く私がクリスチャンになるように説得できると思っているのか。」

29 Paul replied, “Whether quickly or not, I pray to God that both you and everyone here in this audience might become the same as I am, except for these chains.”

29 パウロは答えました。「早くてもそうでなくても、私はあなたと、ここで聴いている聴衆のすべての人が、この鎖は別として、私と同じようになるように神さまにお祈りします。」

30 Then the king, the governor, Bernice, and all the others stood and left.

30 それから王と総督とベルニケと他のすべての人々が立って出て行きました。

31 As they went out, they talked it over and agreed, “This man hasn’t done anything to deserve death or imprisonment.”

31 彼らは退場しながら話し合い、合意しました。「この男は死や投獄にあたることは何もしていません。」

32 And Agrippa said to Festus, “He could have been set free if he hadn’t appealed to Caesar.”

32 アグリッパはフェストに言いました。「もし皇帝に上訴しなかったら、彼は釈放されたでしょう。」




ミニミニ解説

「使徒の働き」の第26章です。

第3回目の伝道旅行を終えてエルサレムに戻ったパウロは、パウロを付け狙うアジヤ州から来たユダヤ人に目撃され、そこからエルサレム中を巻き込む暴動が発生しました。パウロはローマ帝国軍の指揮官クラウデオ・ルシヤに命を救われ、その後、総督ペリクスのいるカイザリヤへ移送されます。

移送から五日後、エルサレムから大祭司のアナニヤが自らやってきて、弁護士のテルトロにパウロを告発させますが、彼らはそれを証明することが出来ません。ペリクスは判決を下すことなく審問を休会し、パウロはカイザリヤで二年間監禁されたままとなり、裁判は後任の総督ポルキオ・フェストに委ねられました。

着任したフェストはカイザリヤで法廷を開きますが、エルサレムから来た指導者たちは前回と同様、パウロの告発内容を証明することが出来ません。フェストがパウロにエルサレムで裁判を受けたいかとたずねると、パウロはローマ皇帝に上訴する、と言います。フェストはパウロの上訴を認め、パウロをローマへ送ることを決定します。

第25章の途中で、アグリッパ二世が妹のベルニケを伴ってフェストを訪問し、そこから始まって第26章の終わりまではパウロがアグリッパ王の前で行う弁明になります。アグリッパ二世は血筋上はヘロデ大王の孫にあたる人で、ローマ帝国に巧みに接近して支配地域を拡げ、ヘロデ大王の頃と同等のイスラエル全域レベルを支配するにまで至っていた人です。

今回の第26章のパウロのスピーチは秀逸で、パウロのここまでの生涯と、鋼のような意志、神さまを慕い人々の救済を願う真摯な気持ちが集約されています。

パウロは第6節で、自分が「神さまが私たちの父祖たちにした約束の成就に希望を抱いていることで裁判を受けている」と言っています。神さまがユダヤ人の父祖たちにした約束が果たされる、これは旧約聖書に書かれていることなのですが、パウロはそれが実現することに希望を抱いていることを理由に告発され裁かれていると言っています。

パウロが抱く希望、クリスチャンが抱く希望とは、第8節にあるように、神さまが死者をよみがえらせることができるということです。パウロはどうしてこの希望を抱くようになったのか、それはパウロ自身が十字架刑で処刑されたはずのイエスさまに出会ったからです。

第22節、パウロは自分は「預言者たちやモーゼが後に起こると言ったこと以外は何も話しません」と言います。これは旧約聖書を構成する大小17冊の預言書とモーゼの律法五書の中に予告されている預言のことです。パウロはファリサイ派に所属し、小さい頃から徹底的に厳格なユダヤ教育を叩き込まれて来たので、聖書のすみずみまでを熟知しています。聖書を熟知していたからこそ、旧約聖書に秘められていた奥義、つまり救世主は苦しみを受け、死者の中からよみがえる最初の者となり、それがユダヤ人と異邦人の全人類へ注がれる神さまの光となることに気づいたのです。

第16節、パウロはイエスさまからしもべとして、そして証人として任命されます。それはイエスさまを目撃した事実と、イエスさまが特別にパウロに見せた出来事を世の中に伝えるためです。

第17節、特にパウロは異邦人に遣わされています。私たち日本人も異邦人ですが、私たちがこうしてイエスさまの福音に触れることが出来るのは、イエスさまがパウロをそのように任命したからです。それは聞いた私たちの目を開き、私たちが暗闇から光へ、サタンの支配から神さまの恩寵へと立ち返ることができるようにです。福音を聞いた人が自分の罪を自覚し、イエスさまを通じた神さまの救済計画を信じると自らの口で告白すれば、私たちは罪に対する許しを受け、神さまの王国に住む資格が与えられるのです。

福音書に書かれているイエスさまに関わる良い知らせ、イエスさまの話したたとえ話、イエスさまが行った数々の奇跡、これらに加えて「イエスさまが特別にパウロに見せた出来事」とはいったい何だったのか、それはパウロが各地の教会に宛てて書いた複数の書簡のあちこちに記されています。



english1982 at 22:00|Permalink使徒の働き 

使徒の働き第27章第1節~第26節:パウロがローマへ向けて航海する、海上の嵐

第27章




(英語は[NLT]、日本語は私の拙訳です。)


Paul Sails for Rome

パウロがローマへ向けて航海する


1 When the time came, we set sail for Italy. Paul and several other prisoners were placed in the custody of a Roman officer named Julius, a captain of the Imperial Regiment.

1 その時が来て私たちはイタリヤへ向けて出帆しました。パウロと数人の他の囚人はユリアスという名前のローマ軍親衛隊の士官の管理下に置かれました。

2 Aristarchus, a Macedonian from Thessalonica, was also with us. We left on a ship whose home port was Adramyttium on the northwest coast of the province of Asia; it was scheduled to make several stops at ports along the coast of the province.

2 テサロニケのマケドニヤ人のアリスタルコも私たちと一緒にいました。私たちはアジヤ州の北西の海岸にあるアドラミテオを母港とする船に乗って出発し、アジヤ州の沿岸に沿っていくつかの港に寄港する予定となっていました。

3 The next day when we docked at Sidon, Julius was very kind to Paul and let him go ashore to visit with friends so they could provide for his needs.

3 翌日、私たちがシドンに入港したとき、ユリアスはパウロにとても親切で、パウロが上陸して友人を訪ね、友人たちが必要なものを提供するのを許可しました。

4 Putting out to sea from there, we encountered strong headwinds that made it difficult to keep the ship on course, so we sailed north of Cyprus between the island and the mainland.

4 そこから出帆すると私たちは強烈な向かい風に遭い、航路に沿うことが困難になりました。そこでキプロスの北方、島と本土の間を航行しました。

5 Keeping to the open sea, we passed along the coast of Cilicia and Pamphylia, landing at Myra, in the province of Lycia.

5 私たちは外海を航行し、キリキヤとパンフリヤの沿岸に沿って進み、ルキヤ州のミラに到着しました。

6 There the commanding officer found an Egyptian ship from Alexandria that was bound for Italy, and he put us on board.

6 そこで指揮官はイタリヤ行きのアレキサンドリヤのエジプト船を見つけ、私たちを乗り込ませました。

7 We had several days of slow sailing, and after great difficulty we finally neared Cnidus. But the wind was against us, so we sailed across to Crete and along the sheltered coast of the island, past the cape of Salmone.

7 数日の間、船はのろのろと進み、やっとのことで私たちはクニドに近づきました。ところが風が反対だったので、私たちはクレテへ航行し、島の陰に沿ってサルモネ岬を過ぎました。

8 We struggled along the coast with great difficulty and finally arrived at Fair Havens, near the town of Lasea.

8 私たちは苦労して沿岸を進み、ようやくラサヤの町の近くのフェアヘブンに到着しました。

9 We had lost a lot of time. The weather was becoming dangerous for sea travel because it was so late in the fall, and Paul spoke to the ship’s officers about it.

9 私たちは多くの日数を失っていました。秋もかなり深まり、気象も航海には危険になって来ていたので、パウロは船の士官たちにそのことを話しました。

10 “Men,” he said, “I believe there is trouble ahead if we go on -- shipwreck, loss of cargo, and danger to our lives as well.”

10 パウロは言いました。「みなさん、このまま進むと厄介なことになると思います。難破して積み荷を失い、私たちの生命にも危害があります。」

11 But the officer in charge of the prisoners listened more to the ship’s captain and the owner than to Paul.

11 しかし囚人を管理する士官は、パウロよりも船長や船主の話に耳を傾けました。

12 And since Fair Havens was an exposed harbor -- a poor place to spend the winter -- most of the crew wanted to go on to Phoenix, farther up the coast of Crete, and spend the winter there. Phoenix was a good harbor with only a southwest and northwest exposure.

12 またフェアヘブンはむき出しの港で、冬を過ごすのにはよろしくない場所だったので、乗組員の大半がクレテの岸を北方のピニクスまで行って、そこで冬を過ごしたいと思いました。ピニクスは南西と北西だけが海に開いていました。



The Storm at Sea

海上の嵐


13 When a light wind began blowing from the south, the sailors thought they could make it. So they pulled up anchor and sailed close to the shore of Crete.

13 南から緩やかな風が吹き始めて、水夫たちは行けると思いました。そこで水夫たちは錨を上げてクレテの海岸近くを航行しました。

14 But the weather changed abruptly, and a wind of typhoon strength (called a “northeaster”) burst across the island and blew us out to sea.

14 ところが天候は不意に変わり、「北東の強風」と呼ばれる台風級の強さの風が島を押し通ってきて私たちを海へと吹き飛ばしました。

15 The sailors couldn’t turn the ship into the wind, so they gave up and let it run before the gale.

15 水夫たちは船をその風の中に入れることができず、あきらめて船を風の前方を走るにまかせました。

16 We sailed along the sheltered side of a small island named Cauda, where with great difficulty we hoisted aboard the lifeboat being towed behind us.

16 私たちはクラウダという名前の小さな島の陰に沿って航海し、そこでようやく後方に曳いてきた救命艇を船に釣り上げることが出来ました。

17 Then the sailors bound ropes around the hull of the ship to strengthen it. They were afraid of being driven across to the sandbars of Syrtis off the African coast, so they lowered the sea anchor to slow the ship and were driven before the wind.

17 それから水夫たちは船体のまわりに強化のためのロープを巻きました。水夫たちはアフリカの沿岸のスルテスの砂州へと押し流されることを恐れ、減速のために錨を低くして、風の前を流されて行きました。

18 The next day, as gale-force winds continued to batter the ship, the crew began throwing the cargo overboard.

18 翌日も強風は船を叩き続け、水夫たちは積荷を船外に捨て始めました。

19 The following day they even took some of the ship’s gear and threw it overboard.

19 その次の日には、水夫たちは船具のいくつかまでも船外に捨てました。

20 The terrible storm raged for many days, blotting out the sun and the stars, until at last all hope was gone.

20 激しい嵐は何日も荒れ狂い、太陽も星も見えず、ついにあらゆる希望が失われました。

21 No one had eaten for a long time. Finally, Paul called the crew together and said, “Men, you should have listened to me in the first place and not left Crete. You would have avoided all this damage and loss.

21 だれも長いこと食べていませんでした。最後にパウロが水夫たちを呼び集めて言いました。「みなさん、あなた方は最初に私の話を聞き、クレテを離れるべきではなかったのです。この危害や損失も避けられたことでしょう。

22 But take courage! None of you will lose your lives, even though the ship will go down.

22 ですが勇気を出しなさい。たとえ船が沈んでも、あなた方は誰もいのちを失いません。

23 For last night an angel of the God to whom I belong and whom I serve stood beside me,

23 昨夜、私の仕える神さまの天使が私の横に立ちました。

24 and he said, ‘Don’t be afraid, Paul, for you will surely stand trial before Caesar! What’s more, God in his goodness has granted safety to everyone sailing with you.’


24 天使は言いました。『恐れてはいけません。パウロ、あなたは必ず皇帝の前で裁判に立ちます。さらに神さまは親切にも、あなたと航海している人全員に安全をお与えになりました。』

25 So take courage! For I believe God. It will be just as he said.

25 だから勇気を出しなさい。私は神さまを信じていますから、神さまが告げたとおりになります。

26 But we will be shipwrecked on an island.”

26 私たちはどこかの島で難破するでしょう。」




ミニミニ解説

「使徒の働き」の第27章です。

第3回目の伝道旅行を終えてエルサレムに戻ったパウロは、パウロを付け狙うアジヤ州から来たユダヤ人に目撃され、そこからエルサレム中を巻き込む暴動が発生しました。パウロはローマ帝国軍の指揮官クラウデオ・ルシヤに命を救われ、その後、総督ペリクスのいるカイザリヤへ移送されます。

移送から五日後、エルサレムから大祭司のアナニヤが自らやってきて、弁護士のテルトロにパウロを告発させますが、彼らはそれを証明することが出来ません。ペリクスは判決を下すことなく審問を休会し、パウロはカイザリヤで二年間監禁されたままとなり、裁判は後任の総督ポルキオ・フェストに委ねられました。

着任したフェストはカイザリヤで法廷を開きますが、エルサレムから来た指導者たちは前回と同様、パウロの告発内容を証明することが出来ません。フェストがパウロにエルサレムで裁判を受けたいかとたずねると、パウロはローマ皇帝に上訴する、と言います。フェストはパウロの上訴を認め、パウロをローマへ送ることを決定します。

今回、パウロたちはローマへ向けて出帆しました。

文章の主語はみな「we(私たち)」になっていますから、航海には「Acts(使徒の働き)」を記述したルカが同行していることがわかります。他に同行者として第2節には「テサロニケのマケドニヤ人のアリスタルコ」が登場しています。アリスタルコは第19章でパウロがエペソにいたときに同行していたことが書かれていました。銀細工のアルテミス神殿の件で町が大騒ぎになったときです。

パウロを乗せた船はカイサリアを出港した後、シドンに寄港し、その後キプロス島の北を進んでミラに着きます。ミラはトルコ共和国のアンタルヤの南です。ここでエジプトのアレクサンドリアからイタリヤへ向かう船に乗り換えると、船は西に向かってのろのろと進み、クニドに近づきます。クニドはロードス島の北のあたりで、つまりエーゲ海への入り口です。

船はここで風向きに苦しんで北上することができずに南へ向かい、クレテ島の中央部南岸のフェアヘブンに着きます。パウロは時期的に航海が危険になっていると警告しますが、船はクレテ島西方のピニクスを目指して出港します。

ところが天候は急変し、船は暴風に襲われて、はるか南方の沖へと流されて行きます。太陽も星も見えない嵐が何日も続き、水夫たちは船の重量を軽くするため、積み荷や船具まで投げ捨てます。水夫たちがあらゆる希望を失いかけたとき、パウロは自分たちは必ず助かると天使が告げたと水夫たちを励まします。


english1982 at 22:00|Permalink使徒の働き